天気には勝てない!稲刈り直前の大雨で、田んぼの様子が心配だった

天気には勝てない!稲刈り直前の大雨で、田んぼの様子が心配だった

8月13日から14日にかけて、千葉を中心に記録的な大雨が降りました。
のちに「令和8年8月千葉豪雨」と呼ばれることになった、あの雨です。

お隣の茨城にも大雨洪水警報が出ていたので、その日は外に出ず、家で過ごしていました。
ただ、屋根を叩く雨音がとにかく大きくて。
家の中にいても、ずっと落ち着きませんでした。

頭に浮かぶのは、田んぼのことばかり。
我が家の稲刈りは9月の頭を予定していて、ちょうどあと少しで刈れる、というタイミングだったんです。

稲刈りが終わってから「無事でした」と振り返るのもいいのですが、今回はあえて、まだ結果がわからない今の気持ちを残しておこうと思います。
農家の、いちばん落ち着かない数日間の記録です。

あと少し、という時期の雨がいちばんこわい

お米づくりをしていると、稲刈り前の数週間はどこか落ち着かない時期です。

田植えをして、草を刈って、水の具合を見て。
穂が出て、少しずつ垂れてきて、あとは実りきるのを待つだけ。
やれることはほとんどやり終えていて、ここから先は天気まかせです。

今年つくっているのは、コシヒカリとにじのきらめきの2品種。
どちらも穂がずっしりと重くなって、先のほうから少しずつ色づいてきていました。
(写真はコシヒカリです)

こうなると、稲は自分の重さを支えるだけで精一杯です。
そこへ強い雨や風が来ると、ぱたんと倒れてしまうことがある。
特にコシヒカリは背が高く育つ品種なので、この時期の大雨はどうしても気になります。
一方のにじのきらめきは、暑さに強く、倒れにくいとされる比較的新しい品種です。
同じ田んぼ仕事でも、品種によって心配の度合いが少しずつ違うのも、お米づくりのおもしろいところかもしれません。

雨音を聞きながら、稲が水をかぶっていないか、倒れていないか。
そればかり考えていました。

翌日、田んぼを見に行った

雨が上がった次の日、田んぼを見に行きました。

まず目に入ったのは、田んぼのあいだの排水路です。

排水路がそのまま水がたまっていて、今にもあふれそうなほど水が増えていました。
青空と雲がきれいに映り込んで景色だけ見れば、ちょっと見とれてしまうくらい・・。
しかし、写真でわかるとおり、排水路の水が田んぼの中に行きそうな勢い。
田んぼの中にも、たっぷりと水が入っていました。
排水路を超えてしまったら田んぼに水が貯まる一方になって、大変なことになります。

これで稲刈りまでに、ちゃんと乾いてくれるだろうか。
ぬかるんだままだと、コンバインが入れないかもしれない。
稲の様子を見て少しほっとしたのと同時に、今度はそんな心配が出てきました。

あとから知ったのですが、千葉では線状降水帯が発生して、水をかぶってしまった田んぼもあったそうです。
収穫目前の稲が水に浸かってしまうのは、農家としては本当につらいことです。
とても他人事とは思えませんでした。

茨城のこのあたりは、まだ運がよかったほうなのだと思います。
水が引くまでは、こちらはただ待つしかありません。

近所では、稲が寝てしまった田んぼも

我が家の稲は、なんとか立っていてくれました。
ただ、近所の知人の田んぼでは、稲が大きく寝てしまっていました。

いわゆる「倒伏(とうふく)」という状態です。
写真のように、稲が波打つように一方向へ倒れてしまっています。

コンバインは立っている稲を刈るようにできているので、寝てしまった稲はとても刈りにくい。
倒れた向きに合わせて刈る方向を考えたり、スピードを落としたりと、どうしても手間と時間がかかります。
これは大変だろうな、と思いながら眺めていました。

ここまで順調に育ってきたのに、最後の最後で。
倒れた稲を見ると、少し切ない気持ちになります。
でもそれは、それだけ穂が重く実っていたということでもあるんですよね。

天気が、いちばんの生命線

結論から言うと、今回の大雨は品質に影響するほどの水害にはなりませんでした。
水路も田んぼも、ぎりぎりのところで持ちこたえてくれた。
本当に、助かったと思います。

とはいえ、稲刈りはまだこれからです。
田んぼの水がちゃんと引いてくれるか。
このあと台風が来ないか。
9月の頭まで、天気予報とにらめっこの日々が続きそうです。

今回あらためて感じたのは、天候は自分ではどうにもコントロールできない、ということでした。
農業は、やっぱり天気が生命線なんだと思います。

パソコンに向かう仕事なら、トラブルが起きてもなんとか自分で手を打てることが多い。
でも田んぼでは、ただ見守るしかない時間があります。
特にこの時期の台風や大雨は、お米の出来や収量に直接響いてくる。
半年かけて育ててきたものが、たった一晩の雨で左右されてしまう。
そう考えると、農業は天気に振り回される、とても不安定な仕事だなと感じます。

それでも、毎年なんとか収穫までたどり着いている。
その不安定さも含めて、お米づくりなのかもしれません。

スーパーやお米屋さんに並んでいるお米も、どこかの田んぼで、こういう雨の夜をいくつも越えてきたお米です。
炊きたてのごはんを食べるとき、そんなことを少しだけ思い出してもらえたらうれしいです。

無事に刈れることを祈りつつ、もう少しだけ、田んぼを見守っていこうと思います。

それではまた次回!

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